ワクチン騒動はこう切り抜けろ・後編 ワクチンを打って心が晴れやかに 「これで旅行も会食もできる」

カウンターの横にある、飛行機の通路ほどの廊下の両脇に3畳ほどの診察室があり、その一番奥の更衣室ぐらいの部屋に30代とおぼしき女性がいる。医者用の作業着を着ている。問診票を渡すと、スツールにすわるよう促された。Tシャツの袖をまくって肩を出す。片方の肩は50肩。夜眠れないぐらいに痛む。痛いところに打つよりも、全く痛くない方の肩を出してみた。

すると、アルコールを含ませた綿で筆者の肩を消毒、昆虫採集キットの薬液用の注射ぐらいの、おもちゃみたいな注射器の先を刺される。垂直に刺される。垂直ってすごく痛そうだと想像していたのだが、鍼灸の針ぐらいを刺される程度。ほぼ痛みは感じない。
ワクチンの成分が体内に入るときには異物感があったり、痛かったりしそうだな。と身構えていたら、女性はそのまま針を抜いた。えっもういいの?って感じ。打ち手にいくつかの質問をしようかと思ったが、

「この注射は医療従事者だけが打てる?」
「はいそうです」

とやりとりできただけ。スツールに座ってから立ち上がるまで、30秒ほどしかかかっていなかった。
その後、20分間、副反応の経過観察のため、待合室で待機した。数分経つとやや火照ったがその程度。腕の痛みもない。意外に思えたのは、5000円のデポジットを看護師に支払うとき、「二回目はいつ予約されますですか?」と聞かれたことだ。打てても一回分だけだから、もう一回分はふたたび登録し直すか、おそらく秋になる出てあろう、区のクーポンを待つか、するしかないと諦めていたからだ。

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おかげで「旅行は出来ない、会食は出来ない」と自分に言い聞かせていた、心のリミッターが少しはずれた気がした。そして、未来への展望がムクムクとわいてきた。やや火照って、微妙に思考がぼんやりしていたが、筆者の心はこの1年半の間でもっとも晴れやかだった気がする。