総合格闘家平本蓮選手の矜持 「次の相手」「朝倉未来選手」「ブレイキングダウン」について

――朝倉選手と平本選手がやるんだったら、東京ドームでもしかしたらっ、ていう気はしましたけど。

平本選手 でも朝倉未来とは試合はしたいですね。クレベルよりは戦い易いんじゃないかっていうところを狙って、ここは名誉挽回するために朝倉未来は俺とやったほうがいいんじゃないかな。僕は絶対に、ファイトスタイル的に負ける要素がないっていうのもあります。あいつは相当ビジネスのセンスがあるけど、格闘技のセンスはどう足掻いてもこの俺に敵うはずないんで(笑)。だからブチのめしてやりてえなっていうのはあるんですよ。でも、東京ドームは嫌なんですよね。RIZINの東京ドーム大会を観に行ったらシンプルにデカすぎて観づらいなと思ったんで(笑)。もっと密集している会場がいいですね、日本武道館とかでやりたいですね。夢なんですよ。

「日本武道館でやりたいですね」

――あ、まだなかったんですか?

平本選手 ないんですよ。小さいとき、初めて観に行ったK-1の大会が日本武道館だったんですよ。魔裟斗(元キックボクサー。言わずと知れたK-1の象徴的存在)と川尻(達也選手。総合格闘家)さんがやったときで。あのときの日本武道館の歓声がすごくて鳥肌立ちまくったんです。

 

 

●プロの格闘家であるために

――一部の格闘技ファンの見方やもしかしたらメディアもそうですが、再生回数が増えるからBreakingDownに出たい、と。現に元プロ格闘家もそういう事を言っています。それも分かるんです。食べていかなければならないし。でも格闘家ってリングの上での闘い方で、リスペクトされるべき存在だと思うんですよ。再生回数でリスペクトされるのではなくて。命削って体削って、観ている僕らは感動するわけじゃないですか。何十年にもわたって語り継がれるわけじゃないですか。そういう存在であってほしいんですけど、最近一部の選手がカン違いしていると思うんですよね。

平本選手 (頷きながら)大体、技術を持っていないBreakingDownの選手に数字抜かれようが、別に悔しくなくない?って思うんですけど。だってYouTubeで格闘技を使って数字を取るコンテンツは朝倉未来が出てきて安保瑠輝也(選手。K-1キックボクサー)が真似して、いろんな格闘家がスパーリング企画とかして、他競技の選手とやったりした。で、ある程度一定の再生数が取れる格闘技コンテンツというものを、朝倉未来が生み出したとしても……。

―ーそこは各格闘家にとっては、有難いですよね。

平本選手 いや。じゃあ、音楽を例にとってみましょうか。ミュージシャンとしては大した腕はないけどYouTubeの登録者数は多いみたいな音楽家とか、格闘技のコンテンツができる前から多分存在したじゃないですか。でも本当に実数を持っていて世の中からリスペクトもされている有名ミュージシャンって、全く相手にしてないと思うんですよね。そういうチャンネル登録者数を持っているアーティストのことを。

―ー確かにそうですよね。世界的ミュージシャンと言うと、例えばグラミー賞取ったB’zとかからそういう発言は聞かないですね。

平本選手 結局、技術がないからのし上がれないわけで。そんなところで暴れて名前を売ったところで枝葉末節でしかない。要するに「BreakingDownの誰々」で終わり、じゃないですか。僕は別に「RIZINの平本蓮」じゃない。俺がRIZINを抜けても俺の人気って落ちないと思うんですよ。名前挙げたらかわいそうなんですけど、RIZIN抜けたら人気なくなりそうな選手っているじゃないですか。

――オフレコにするんで誰ですか?

平本選手 ●●とか(苦笑)。それで言ったら天心とか武尊選手とか朝倉兄弟の人気は残ると思うんですよ。だから気にすることないんじゃないかなと思うんです。どう考えても俺らより弱いし、そんなんでイキッてても、格闘技をナメてやってるヤツは56してやろうかみたいな、そういうのは格闘家って絶対秘めてると思うんですよ。そもそも地下格闘技の始まりって多分そんな感じじゃないですか、格闘家にナメられてっていうか。その静かなる自信が格闘家のカッコいいところだと思うんで、「ま、いいんじゃん?」ぐらいが一番いい対応なんじゃないかなと思うんですけどね。実際コナー・マクレガーも椅子投げたりするし、でもカッコいいじゃないですか。

――あれはまあ、しょうがないですねえ。マクレガーはマクレガーなんで(苦笑)。

平本選手 BreakingDownのはカッコよくないじゃないですか。カッコいいことだったらある程度は何してもいいんじゃないかなと思いますけどね。BreakingDownはまあこれからも頑張ってくださいって感じですけど。BreakingDownとRIZINの対抗戦をやればいいんじゃないですかね。大将戦で俺と朝倉未来が(笑)。

――武道館で。

平本選手 はい、やれたらいいんじゃないですかね。

――やりかねないですね。

平本選手 第一試合で萩原(京平選手・フェザー級)と安保の手下とかやらせればいいじゃないですか?

――そう言えば安保選手も週刊誌不祥事がに出ちゃった事もありましたね。

平本選手 そうですね。あいつも今後について噂されてるけど、BreakingDownに出場するんじゃないですかね。

――僕もブレイキングダウンは相当なコンテンツになったな、と思いました。法人化しているのか分からないし数字のことは分かりませんが、たた地上波ではないのでナショナルスポンサーがつかない。なので、不思議なスポンサーさんとかが目立つんですよね。これ、SNSでもたまに誰かが言っていますけど。

平本選手 試合会場でめちゃくちゃドヤ顔で歩いてますよ、気持ち悪いっすよ!

――そのあたり、コンプライアンスの面で大丈夫かなって思っちゃうんですよね。僕はリングに上がる人みんなリスペクトしてるんで、それを忘れてほしくないなと思うんですよね。

平本選手 シンプルに変な時代ではあるんですよ。

―ー平本選手はアンチが多いかもしれないですけど、僕から見ると真っ当なことを言ってるだけだと思うんですけどね。

平本選手 僕は真っ当なこと言っている自信はあるんで。自分の命が続く限り、楽しいっていうか燃えるんで、格闘技界を面白くして魂を燃やし続けたいなと思います。

「僕は真っ当なこと言っている自信はあるんです」

――ぱんちゃん璃奈(女子キックボクサー)こと岡本容疑者(詐欺容疑で逮捕・勾留中。12月11現在)とかは、食えていないからああいうことするんですかね。

平本選手 いや、金に余裕があるみたいなことは言っていたらしいんですけど。シンプルにそういう性格なんじゃないですか?

――僕の職業病ですが、ああいう事件が起きるとすぐ余罪とか共犯を疑いますし、当局も捜査しているとは思います。ネットニュースだけじゃなくてテレビで報道されちゃってますからね。

平本選手 えぇーっ。テレビで流れたんですか。

――ええ。あの人もブレイキングダウンのグループなんですよね。「ブレイキングダウンの書類審査に参加しています」とツイートしていましたし。

平本 はい。あの界隈、次は誰がやらかすのか楽しみではあります(笑)。

――うーん。ホントに「大丈夫かな」と言われてもしょうがないでしょう。ですから、平本選手が見てきた格闘技界と今の格闘技の風景がちょっとモヤモヤする感じで変わってきちゃってるのかなっていうのがあるんですが。

平本選手 いや別に……。自分がカッコよく思うように進めたらいいかなと思うんで。周りはどうぞ好き勝手やってくださいという感じです。

――なるほど。

平本選手 自分の試合が盛り上がれば一番いいんで。

――楽しみですね。前から言っていますけど、平本選手が一枚上位に加われば、日本の格闘技界は変わてくると思っているんですよ。

平本選手 自分が頑張れば頑張れるほど格闘技を面白くできると思っているんで。

――いろんなマッチメイクができるじゃないですか、斎藤選手然り朝倉選手然り、「対平本選手」という部分で。

平本選手 その辺も踏まえて盛り上げたいなっていうのはあります。

――めちゃめちゃ楽しみです。今日は2年前に聞いたことの答え合わせができたのでよかったです。

平本選手 変わらないでこのスタイルで頑張ります。 (聞き手@久田将義 Photo@インベカヲリ)