世にも奇妙な『仮想通貨奉納祭』 令和に誕生した奇祭は新しい時代のスタンダードになり得るか!?|Mr.tsubaking

これだけならば、地に足の着いていない前衛芸術のいち表現に過ぎないが、商店街には地元の店がたこ焼きや焼き鳥などの屋台を出しており、そこを歩く人も老若男女様々で、古い祭の様相も残している。

おまつりの出店の定番でもある射的は、ここでも出店されていた。私たちが子供の頃に見てきた懐かしの射的とともに、タブレトッ端末にまとを表示するものや、真っ白いモニュメントにプロジェクションマッピングで表示された景品を射抜くような、現代にしかできない射的も見られ、両時代の端境にいることを実感した。

また、市原さんの作品である「喘ぐ大根」(触れると喘ぎ声がなる仕組みになっている)や、ロボットに天狗面をつけた天狗ロボットも展示されていた。

これは本来、天狗ではなく故人の顔を3Dプリントしロボットにつけ、故人の仕草や口癖を再現するようにモーションプログラムして、あたかも故人が憑依したように動かすという「デジタルシャーマン」として発表されたものだ。