日テレ24時間テレビに重大なヤラセ疑惑 タイで行った“東日本大震災の死者を弔う祭り”は金を払って人々を集めたデッチ上げだった!

イイ画さえ撮れればそれでよい

それからしばらく町に滞在し、多くの住民の証言によって分かったことは以下のとおりだ。

・日本のテレビ局がここに来てコムローイを上げたことは確かだ

・しかし何の目的かは分からない。住民たちはお金で雇われた

・本来、24時間テレビが撮影を敢行した雨季にはコムローイを上げない

・上げないどころか、この町にはコムローイを上げる風習がない

・そもそも航空管制局によりコムローイが禁止されているエリアである

非常に無理が生じている……そう思うのは、現場で呆然とした我々取材班だけではないはずだ。すでにここまで読んでいただいた方々の脳裏にあるのは「日テレ…またヤラセか」という文字だろう。日テレの『イッテQ』が、アジアで有りもしない祭りをデッチ上げたという事件があったばかりだが、どうしてこうテレビは懲りないのだろうか。

だが、問題は単なるヤラセでは済まない。

なぜならこれはバラエティ番組ではなく「24時間テレビ」である。チャリティー番組が金で人々を買収して感動物語を作っていたとなると話が違ってくる。この『ヤラセ疑惑』は、大きく2つの問題をはらんでいる。

最も重要なのは、タイの人々を愚弄しているという点だ。番組内では、あたかも「N」の人々がボランティアで日本のためにコムローイを作って上げてくれたように紹介されているが、お金を払って目的も伝えていないのであれば、大問題である。彼らにとって大切な伝統行事を自分たちの都合の良いように「利用」したということになる。町の人々は単にアルバイト感覚で手伝ってくれていただけなのだ。「日本の復興を願う希望の光」などと、どうして言えようか。

もう一つは、東日本大震災による死者への愚弄だ。あんな地獄みたいな災害が起こったその年に、こともあろうにヤラセ番組で「死者を弔う」とは、責任者は死んで侘びても許されないのではないだろうか。重要なことなのでもう一度書くが、これは2011年8月、あの大震災から5ヶ月後に放送された番組なのだ。異国タイで、目的も伝えず、ただ灯籠に火をつけた映像を撮り、死者を弔うとは……一体どのような教育を受けたら、このような発想が出てくるのだろうか?

 

取材した内容を元に日本テレビへ内容証明にて質問状を送った。