「お金がない…」を理由に犯罪に走る老人の裁判は毎日のように行われている “明日、死ぬかもしれない”という人々に虚しく響く裁きの声

闇金にカードを渡してしばらく経った時、彼は信用金庫から口座凍結の連絡を受けました。

「やっぱり悪いことに使われた、と思いました」

彼はすぐに警察署に行き事情を説明しました。自首の成立です。過ちを犯してしまったのは事実ですが、この自首という行為で彼は彼なりの良心や信念を示したのだと思います。

 

「お金がない」

 

それだけの理由で追い詰められ、良いように利用されてしまう人は現在も多くいます。

お金がないゆえに困窮し、かといって誰一人として助けの手を差しのべてくれる人も現れず、生きるために罪を犯すしかなくなった人たち。

彼らに科される罰は一体何に対しての罰なのでしょうか。

生き方が下手なこと、弱いことが罪になり罰を科される、そのようなことが起きているのが今のこの国の現状です。(取材・文◎鈴木孔明)

 

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