「めんどうくさかった」 追突事故を起こした男が逃走 裁判であきらかになった“絶対に運転してはいけない人間”の思考回路

面倒くさいので逃げた

 

追突直後、彼は車に乗ったまま相手の車、そして自分の車の状態を確認しました。どちらもあまり壊れているような様子はありません。エアバッグも出ていません。それから後ろを確認しました。他の車は見当たりません。

「これなら大丈夫」

彼はバックで逆走しその場から逃走しました。その時の心情を検察官調書では、

「危険だとは思いました。でも気が動転してて、つい逃げてしまいました」

と供述しています。

そして取り調べでは逃げてしまった理由をもう1つ挙げていました。

「その後の事故対応がめんどくさい」

被告人質問では、彼の態度や考え方の問題点がより浮き彫りになっていました。

 

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――調書では事故の原因を『相手が急ブレーキを踏んだから』って言ってますけど、被害者のせいだと思ってるんですか?

「まあ、それがなければ…。普通に減速してくれればぶつからずに済んだと思います」

――『被害者がケガをしてるかもしれないとは思ったけど重くはないと判断した』って言ってますけど、そうなんですか?

「動転してしまってて、その場から逃げてしまいました」

――『届けなければ犯罪になるのは知らなかった』と供述してますけど、届けなきゃいけないのは常識としてわかりますよね?

「…はい」

――事件発覚後に被害者から何回も電話がかかってきてるのに出なかったそうですね?