「六本木フラワー事件」について 元関東連合幹部・石元太一服役囚からの手紙を公開します(前編)

夕暮れの六本木

現在、「準暴力団」に対する取り締まりが厳しさを増しています。準暴力団とはいわゆる「半グレ」ですが、警察庁が2013年にある事件を契機に「もはや暴走族OBではない。暴力団に準ずる立場の人間たちなんだ」と関東連合、怒羅権、太田連合と三つのグループの名前を出して(会見当時)、「準暴力団と規定する」と発表しました。

AV強要、振込詐欺などの裏には準暴力団がからんでいる場合が多い事、また被害件数増加から準暴力団の取り締まりをこれらの案件を突破口にしているようです。そして、今まで「半グレ」とあだ名のような呼ばれていたのに「準暴力団」と規定したのは、前記したある事件――「六本木フラワー事件」がきっかけとされています。

2012年未明六本木ロアビル内のクラブ「フラワー」で罪のない人が数人の男に金属バットなどで撲殺された事件です。既に、犯行グループである関東連合OBやその後輩たちは逮捕。主犯格の見立真一容疑者のみが逃亡中。国際指名手配となっています。

そして俳優業や出版、格闘技ジム経営に乗りだしていた石元太一氏も逮捕。しかし、彼は現場にいませんでした。にもかかわらず「メディアで関東連合元リーダーと呼ばれているから厳しい判決にしなければ」という検察・警察の思惑があったように感じられました。

当初、求刑22年、懲役11年でしたが控訴。高裁では15年の判決とさらに重くなりました。最高裁まで争いましたが、覆りませんでした。

その事についてどう考えているのか、また現在、取り締まりが厳しくなっている準暴力団化の契機となった「六本木フラワー事件」とは何だったのか、なぜ起きたのか。改めて石元太一服役囚の了解の元、手紙を公開させていただく事にしました。そしてまずは被害者の方のご冥福をお祈り申し上げます。(編集部・久田将義)

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石元太一・関東連合元幹部よりの手紙