嘘をついているのはどっちだ? 小池百合子の経歴詐称疑惑 『女帝 小池百合子』(石井妙子著)が都知事に突き付けた刃

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本書の読後感は、陸から海をのぞき込んだら、真っ暗な深海が広がっていた、その深海の底まではどうやっても辿り着けないのでは――。そんな怖さを感じました。

世間一般の小池都知事のイメージは、

『兵庫県、芦屋のお嬢様。カイロ大学卒業後、ニュースキャスターへ。日本新党立ち上げ時に政界へ転身。細川護熙、小沢一郎、小泉純一郎ら時の権力者の間を渡り歩き、自民党を飛び出し、一人で東京都庁に乗り込んでいった働く女性のシンボル』

といったところでしょうか。

日本新党、新進党、自由党、保守党、自民党という政治歴を見れば小池都知事には、「政界を上手くわたってきた」という評価が大部分だと思います。

が、本書――『女帝 小池百合子』(文藝春秋)では世間一般のイメージよりさらに深い「何か」を抱えている人物。それが現・東京都知事であると、暗に述べています。生い立ちに起因するのではないか、というのが著者の解釈です。

 

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