嘘をついているのはどっちだ? 小池百合子の経歴詐称疑惑 『女帝 小池百合子』(石井妙子著)が都知事に突き付けた刃

6月3日の都議会本会議ではこの事について質問され知事は「(『女帝 小池百合子』を)読んでいないのでお答えできない」という答弁に終始しました。とは言え、メディアも小池都知事への援護射撃を行っています。

プレジデントオンラインは5月27日『「カイロ大学卒業は本当」小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑』というタイトル。文中にも「カイロ大が一貫して『卒業』と回答していることは重い事実でもある」とあります。

一方、本書はカイロ時代のルームメイト「早川さん」のインタビューを前面に押し出しています。答えはシンブルです。

卒業したのか、していないのか」

これは正に小池都知事vs石井妙子氏・「早川さん」のどちらがが正しくて、どちらかが嘘を言っている事になります。

ちなみに小池都知事国会議員時代の記者対応で、少し興味深い記述がありました。

【(小池議員に)インタビューを始めたが、下を向いて筆を走らせながら、「ぐもーん(愚問)、次」「それで?」「はあ? それ私に聞くの」と言うばかりでまともに応じてくれなかった、あんな嫌な思いをしたことはない、という取材者の声がある。】(本書より)

僕は10年ほど前に、週刊朝日編集部に籍を置いていた事があります。その時に新人の男性記者が、小池議員(当時)にインタビューをしました。まだ取材に慣れていないその記者は、副編集長に「小池さんの本を持っていけ。付箋をつけて」とアドバイスされ本当に読んだのか分かりませんが、その本持参で小池議員に会いに行きました。

 

東京アラートを発動した小池都知事。写真は緊急事態宣言時のアルタ前(撮影・編集部)