「このままでは殺される」 息子のDVに耐えきれず父親(67歳)が訴え 弱者への暴力は決して許されない|裁判傍聴

「私が家庭をないがしろにしたのが原因だと思い、警察に相談はしませんでした」

という理由で事件を表沙汰にするのは避けてきた父親でしたが暴力は酷くなる一方でした。そして、

「このままでは殺される」

と、警察に被害を相談しましたが、2度の逮捕もDVを止めることはできませんでした。

「犯行当日は家にいました。就職活動がうまくいかなくてイライラしていました。そんな時に父親の携帯電話を見たら家族との約束を破っていると疑わせるようなメールを見つけました。本人に問いただしたら口論になり、つい暴力を振るってしまいました」

と犯行動機を話していました。

「家族との約束」というのは、20年前に父親がフィリピンパブに入れ込んでしまって家庭内でトラブルが起きたことがあり、もうそのような場所に行かないという約束があったのです。

父親の携帯を見てフィリピンパブの女性とメールのやり取りをしているのを見つけ、彼は思ったそうです。

「自分が殴ってでも考えを改めさせるしかない」

約束を破った父親に暴力で制裁を加えること、それはかつて自分がした誓約を破ることに他なりません。

 

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