なぜサブカル・人権派のパワハラとセクハラは横行しているのか 「暴力」に触れてこなかったツケ デビューが遅い人間のダサさ|久田将義

暴力とかコワモテというと体育会系のそれが思い浮びます。僕自身も、ラグビー部でしたから暴力こそなかったものの、下手なプレーをすれば先輩に大声で怒られます(当然です)。

が、文化系、サブカルにはそういったイメージはありません。だからこそ意外でしたし、悪い意味でニュースにもなったのでしょう。

亀石弁護士の言った事で印象にあるのが、「セクハラとパワハラは違う」。セクハラは受けた側がそう思ったらセクハラになるといった主旨の発言でした。また、パワハラはしている側が無自覚というもの。これはダースレイダーさんも春日太一さんもそういった発言。

若い頃と同様の態度で接していると目下の人がパワハラと受け取ってしまうというのが、出席者の共通認識でした。

アップリンクやカオスラウンジに共通する特徴は、パワハラ・セクハラをトップの人間がふるったというもの。二人とも周囲の人間にとっては、ちょっとしたカリスマ的存在だったようです。

また、カリスマと呼ばれる人物の危険性も指摘したいと思います。

サブカルの世界同様、セクハラ・パワハラを報じる側のジャーナリズムの世界でもパワハラ・セクハラは横行しています。特に人権派と言われるジャーナリストたち。近年で話題になったのが、フォトジャーナリスト・広河隆一氏です。部下の女性をホテルに呼び出し写真指導と銘打って、淫らな行為に及んだという卑劣な「犯行」です。

これは大事件になりましたが、小さなこういったセクハラ・パワハラは雑誌社を見渡せば見聞きしたりします。立派な仕事をしている人が、実は裏でスタッフ・部下にパワハラ、セクハラをしている、こういった事はなぜ起きてしまうのでしょうか。

例えば、僕が取材してきた裏社会や不良少年の世界では、そういった事は起きません。なぜなら暴力を前提とした世界だからです(暴力を肯定している訳ではありません)。

参考記事:伊藤詩織さんだけではない 女性ライター告白「私も編集長からセクハラを受けました。屈辱でした」 メディアも自らも律するべき | TABLO