日本唯一の刺青専門資料館に行ってみて思う「りゅうちぇるのタトゥー」問題|Mr.tsubaking

個人で集めたとは思えないほどに世界中の施術用の器具がならんでいるショーケースを過ぎると、ギョッとするようなものが見えてきます。

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刺青のはいった人間の頭部。ミイラとなっていますが生々しさが伝わってきます。
見た目のインパクトはものすごいですが、人刺青のルーツを知る上で重要な資料でもあります。
ポリネシア地方、中でもサモアでは属する部族、既婚や未婚、社会的地位、そして信仰する神様など、さまざまなものを刺青として顔や体に刻みました。これはトライバルタトゥーと呼ばれ、刺青のルーツの一つとされています。
痛みとは切り離して考えられない刺青。古代ポリネシアの人々は、結婚するときや、社会的地位が変わるとき、また、信仰の深度が増したときなど、人生の節目にその痛みと向き合うイニシエーションを行い、自らの属性と個人性を作っていったのです。