児童買春・大麻所持・特殊詐欺・盗撮・飲酒運転・風俗店バイト…相次ぐ警察不祥事 19年前を忘れたのか
若手に教える立場の教官による不祥事も。九州管区警察学校の男性教官が19年6月、住居侵入などで書類送検されました。
階級は警部です。警察法で定める警察官の階級は九つあります。いちばん下の巡査から順に巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監で、警部は中間幹部の位置づけです(「巡査長」は警察法上の正式な階級ではない。長く巡査にとどまっている人の士気高揚を図るために設けた制度)。
その警部が警察学校の女子寮に侵入、個室の鍵をマスターキーで開けて入り込んだのです。その数なんと50回以上です。目的は何か。警察関係者によると、タンスを開けて中にある衣類を眺め、撮影することだったようです。警部は、量販店で女性の尻を触ったとして県条例違反容疑でも立件されており(後に不起訴処分)、その際の捜査で携帯電話に衣類の写真が残っていたため、女子寮侵入が判明しました。「どこかの警察学校の教官が女子寮の見回りをしていると聞き、自分もしてみたかった」と説明したようです。
警察官が女性にストーカー
静岡県警の巡査は、ストーカー事案の被害者である女性の自宅で、事情を聴いているさなかに抱きつくなどのわいせつな行為をしたとして逮捕されました。
埼玉県警の巡査は急死した男性の遺族から82万円をだまし取り、さらに200万円を詐取しようとして逮捕されました。医師の死体検案書のコピー提出を求めた際に「ほかに82万円かかります」とうそを言い、警察署のロビーで受け取ったとされます。動機は「スマホの課金ゲームやパチンコでつくった借金の返済」と。
警察官しか知り得ない情報を外部に漏らす案件も「健在」です。警視庁麻布署の巡査部長は、金銭トラブルの相手の行方を探していた元暴力団組員に、警察内のデータベースで調べた情報を伝えた疑いで摘発されました。大阪府警の生活安全担当の2警察官は、風俗店の捜査情報を府警OBらの依頼で漏らし、見返りにキャバクラなどで飲食接待を受けたとして加重収賄容疑で逮捕されました。
暴力団関係者は取材に「摘発を逃れるには警察官を抱き込めばいい。カネに困っているやつをいつも探している」と明かします。過去に何度もこの手の事件が発覚しているのにいまも絶えない。脇が甘すぎます。