独占取材 米軍の慈善活動に自衛隊が参加 孤児たちへの寄付や活動に米軍から称賛の声 タイでのアジア最大級軍事演習で
また、日本の佐世保を母港とする米海軍第七艦隊の旗艦、USS Blue Ridgeの乗組員の方々も、同じタイミングでパタヤの「パタヤ孤児院(Pattaya Orphanage)」を訪れていました。
Blue Ridgeのブロック・テイラー広報担当官は筆者の取材に、次のように答えました。
(本日の地域慈善活動について)
「子供たちがものすごく元気なのが印象的でした、子供たちからエネルギーをもらって、一緒に遊んだり学んだりしています。ここでの活動はとても刺激的で、活動が出来て幸せです」
(日本の自衛隊の本日の参加について)
「自衛隊が参加してくれた事は、本当に素晴らしい事です。
米軍と自衛隊は強固な信頼関係を構築しています。この信頼関係を、タイでの子供たちへの慈善活動にも広げて協力をしていく事は、日米の全てを良くしていく取り組みです。
このタイで、支援が必要な人に、自衛隊と一緒に支援をしていくという事をとても嬉しく思います」
日本は民間でも
チャリティーなどを行う行動を
米国政府が出資して設立した児童保護施設のHuman Help NetworkのディレクターRadchada Chomjinda氏は、この寄贈について次のようにコメントしていました。
「私が子供だった頃、私の家は貧しくて、安いTシャツなどはともかくとしても、良い靴なんて高くて買えなかったんです。その時は、近所にお金持ちの子供がいたから、その子が成長して使えなくなって捨てる靴があったら、お願いだから捨てずに、私にちょうだいといつもお願いをしていました。
でも、今回の日本の子供たちからいただいた寄贈の素晴らしい所には、そんなお願いを子供たちにさせる事もなく、日本の子供たちや皆さんが、自らお下がりの靴をプレゼントしてくれた事もあると思います。
これなら、貧しい子供たちに「要らない靴を下さい」と人にお願いをさせる事もなく、子供たちは自分の好きなお下がりの靴をもらっていく事ができます。だから、本当に嬉しいプレゼントで、日本の皆様に是非御礼を伝えたいです。本当にありがとうございます」
彼女の言う通り、そもそも子供に「お下がりの靴でいいから、捨てる靴でいいから欲しい」なんて、そんな事を言わせてはいけないと思うのです。
イタリア文学において最も偉大な詩人と評されるダンテ・アリギエーリの言葉に、こんな言葉があります。
「困っていると知りながら、
助けを求められるのを待っている人間は、
助けを断るのと同じくらい冷酷である」
(ダンテ・アリギエーリ)
こんな言葉を思い出させられる一幕でした。
日本はこれまで、一般の人はあまりチャリティー活動をする文化がないと言われる事が多くありました。
しかし現実には、助けを求めている子供というのは多数いるのです。
そのような恵まれない子供たちに、日本では捨てるぐらいしかなかったお下がりの靴を、綺麗に洗って海外の子供たちにプレゼントするという取り組みは、日本の子供たちに金銭的な負担をかける事もなく出来る、有意義な取り組みの一つだと思います。
このような取り組みが、米軍や自衛隊のご助力ももらえて海外で行われる事で、少しでも日本という国のイメージも良くなってくれたらと思います。
日本人としても、より積極的に、このような取り組みを出来るようになっていきたいと思います。