病原菌の国・東京から田舎へお盆帰省した話 義母の開口一番「東京差別ギャグ」に動揺 コロナ禍に見た地方の人々の真の姿|春山有子
「東京民であろうか、おまえの実家はここや。症状がないなら堂々と来てくれ」
“東京民”って強めのカテゴライズがちょっと気になるものの、た、頼もしい……! ですが、まだ続きがありました。
「でも、やっぱりここは田舎だし、東京ナンバーは目立つ。うちの市はまだ一人も感染者が出ていないから敏感になってるしな。だから、新幹線で来るなり、こっちの移動はうちの車を使うなりすれば、余計なトラブルは回避できると思う。みんな楽しみにしてるから、気をつけてきてな」
以前話題になった、岩手に住む実父とラインのやりとりをしたというツイッターユーザーの件が、頭をよぎります。余計なトラブルって……一体なんだ……すごく……気になる……!
でもまあ、みんな楽しみにしてくれているし来てくれと言っているので、行かない選択肢はありませんよね。とはいえ4月に購入したばかりの車(中古車)に石を投げられるのもイヤだし、本当に東京差別の実態があるのかという筆者の好奇心のせいで義実家が村八分にされてもイヤなので、こうした計画を立てました。
1.車で行き、実家から1時間離れた高速ICで降りる。
2.その最寄駅に駐車して電車に乗り、30分かけて実家最寄駅へ。
3.マスク着用で墓参り後、だだっ広い居間でマスク着用でお茶。
4.1時間後に来る電車で、乗車駅に戻る。
どうですか、つけ入る隙のないソーシャルディスタンス。これを義母に伝えると呆れ気味で、「そんなことするなら無理して来なくていい」と言いましたが、「子どもたちがそっちの遊園地に行くのを楽しみにしているから、帰省はむしろついで」と伝えると、
「ほうか、なら気をつけてきてね」
と、やはりあっさりと受け入れてくれました。さらに受け入れるだけではなく、「どうせならお昼ご飯一緒に食べよう」となあなあになりそうになってきたので、ぴしゃりと断りました。きっとこのとき「じゃあ、せっかくだから……」と緩み、一緒の食事をして家族間クラスター……といったパターンは、きっとこれまでの感染者の方々のなかにあったのだろうなと思います。
参考記事:「コロナはただの風邪!」と叫ぶ変な人がいつの間にか集団化!? “山手線ジャック”でマスク客を威圧 見て見ぬふりをした警察の責任は大きい | TABLO