博士が生放送中に番組を降板した「真」の理由 『水道橋博士×町山智浩 がメッタ斬りトーク』(3)

(前回より)
松本人志にめちゃくちゃウケた三又又三の秘芸 『水道橋博士×町山智浩 がメッタ斬りトーク』(2) | TABLO

「読者にクズってリプライした百田尚樹は軽蔑する」(水道橋博士)

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町山:ところで、『藝人春秋』っていうタイトルで、博士が色んな人たちをスパイして調べてるじゃないですか。そもそも『文藝春秋』って元々そういう雑誌だったよね。

博士:これね、『1』を書いてる時に『藝人春秋』って『文藝春秋』のパロディだけでタイトルをつけてるじゃないですか、で、町山さんが単行本を読んだ後、ブログで書評を書いてくれて。町山さんが指摘したのは、元々菊池寛が作った『文藝春秋』っていう雑誌自体が、スキャンダル雑誌で、主に作家の醜聞を書いてたって。

町山:『文藝春秋』って雑誌名だから、みんな勘違いして、文芸誌だったと思ってる人って多くないですか? 全然違うんですよね。もともとは、文壇のセゴシップを集めた雑誌で。

博士:いわば、『噂の真相』ですよね。

町山:そう、『噂の真相』だったんですよ。だから、今の『週刊文春』はその伝統を引き継いでるだけでね、実は。

博士:スキャンダルで売る、文春砲っていうのは正しく……。

町山:芥川賞とか出してるから文芸雑誌だと思ってる人がいるけど、もともとはゴシップ誌ですよ。

博士:それ自体を、俺自身は、町山さんの書評で知ることによって、そこから、まず菊地寛の評伝とか、坪内祐三の一連の出版系の歴史本を読むなりして、『文藝春秋』史も当たって、一番最初のシーンは、文藝春秋の赤絨毯のサロンから始まるんですよ。あの文壇的サロンを舞台にしたのは、それを意識しました。
あと、「春秋」っていう言葉も、元ネタの四書五経の中にあり、史記、史伝、歴史を記していくものだって、だから、今の週刊文春の連載は『週刊藝人春秋Diary』って題して、全ての日付を打って、芸能界で本当にあった話を「史書」として書くって縛りのスタイルです。
特に、この本も相当に訴訟リスクのあることを書いてるから、橋下徹関係のところなんかは、テレビの中で起こってた出来事を、もう一度そのテレビ番組を取り寄せて、全て言った台詞を正確に聞き取りもやってるんですよ。

町山:その話が、橋下徹知事の出た『たかじんNOマネー』という関西のテレビ番組で……。

博士:テレビ大阪。当時、ボクが東京から通って、3年レギュラーやってて。

町山:レギュラーやってた博士が、生本番中に降板した事件があって、あの時は世間から「逃げた!」とかなんか言われたんですよね。