新生Kー1の申し子から格闘技の申し子へ 若き孤高の格闘家・平本蓮 RIZIN26大晦日に出陣 (インタビュー前編)

「間違いなくテイクダウンどんどん取ってくると思うんで、そのフェイントであったり、近い間合いでの攻防とか、もし打撃に強いヤツにやられたらタックルの奇襲とか足を取る奇襲とか、色々それは考えてます。でも、それは萩原京平よりレスリングの強い人と練習しているから、そこの心配はないです」

――萩原選手のグラウンドはRIZINではあまり見たことないし、平本選手はデビュー戦なわけですからみんな見たことないのは当たり前なんですけど、グラウンドの攻防みたいなものも考えてるんですか?

「ないです。俺は立って殴るだけ。宣言しますよ。立って殴って倒して殴る」

――殴る、蹴るの言葉が出たので関連の質問です。そう言えばYouTubeのミドルキックの打ち方を解説されていましたがすごい参考になりました。

「本当ですか? 良かったです(笑)」

――相手が出てきた時にミドルで止める技術とか。あれ以外にもああいった立ち技の技術は自然に出るものなんですか?

「僕がK-1から受け継いだ伝家の宝刀っていうのがあるんですよ。日本の総合格闘家の多くは、ボクシングの練習をちゃんと取り入れて、ワンツーとかきれいに打てる人が増えたんですけど、ホントのマジで殺し合いの打ち合いになると急にビビるんですよ。逆にK-1は『その距離しかない』んですよ、絶対にもらわないと当てられない距離という意味ですけど」

――絶対当たる距離、ですか。

「はい。この距離での打ち合いが(と顔を近づける)。みんなもらいたくないからこう打つんですよね(頭を下げて)。でも僕らはその恐怖心がないから、このままいけるし、打ち合いに臆することがないんですよ。それはオープンフィンガーだとしても全然変わりはないんですよ。オープンフィンガーだとブロッキング多用する選手はもらっちゃうとか言ってるヤツはただのアホですね。使える部分はたくさんあるし、それこそコナー・マクレガーってガード、高いじゃないですか。おまえら日本の格闘技レベルで、何、総合の全部を知ったような口きいてんだよっていう」

――そのテクニックで大晦日は萩原選手を倒す、という事ですか。

「はい。気をつけているのは反則スレスレの攻撃が絶対多いと思うんで、そこですね。地下格の試合で反則負けか、注意されているかしているんですよね。でも反則してきたら俺も逆に反則し返しますけどね。だけど、試合が無効になったらどうしようとは思うんですけど。けど、やっぱりそういうヤツはムカつくんで。反則する時点で格闘技ナメてるじゃないですか。反則スレスレの技を磨くヤツってまずナメてるんですよね。正々堂々と勝負する気がないヤツじゃないですか。卑怯でも勝ったら偉いみたいなヤツがいるんですけど、そんなの美しくないんで」

――いずれにしろ立ってか、パウンドでかで決着をつけると。

「そうですね。ビックリするんじゃないですか、レスリングやったときに俺の組みの強さに」

――テイクダウンされないってことですか?

「はい、たぶん向こうが組みついてきたときにビックリすると思うんですよね、倒せねえって」

後編へ続く》(インタビュー◎久田将義 写真◎インベカヲリ)

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