「拳で稼ぐ。僕の格闘家としての美学です」 総合格闘家・『拳聖』平本蓮

――あれはあれでしょうがないと思うんですよね。昭和の有名なジャーナリスト大宅壮一の「(男の)顔は履歴書である」って言葉があってあれは当たっていますよ。

平本選手 そうですね。顔つきとか自信がついてきているなって自分の写真を見返してて思うんですけど、大人になってきたなって。

「顔つきが変わってきたと自分でも思います」

 

●「PRIDEの遺志を受け継いだRIZINという大会で自分のPRIDEを表現していきたい」

――ところで、今後なのですが世界を見ても、「UFCとその他」になっちゃってますよね。

平本選手 そうですね。

――ただRIZINは特別枠だと思うんですけど、ONEもベラトールも含めて。あと行くとこはUFCしかないっていうのが世界のMMA界の現実かも知れませんが、今後はどうでしょう。

平本選手 UFC至上主義ではありますけど、J-MMAで4万8000人で会場を埋めて、熱狂を作れた誇りはありますね。PRIDEの遺志を受け継いだRIZINという大会で、「自分のPRIDE」を表現していきたいなっていうのがありました。でも自分たちはやっぱりRIZINでやっているんで、PRIDEを超えたいっていうのがあります。じゃあUFCは実際に世界で一番盛り上がれるのかって、また違う話になるかもしれないですけど。それでもこのRIZINの箱でこれだけ熱狂させられる、その自信と誇りはありますね。

――UFC側が朝倉海選手を採ったのは実力とSNSのフォロワー数も見ていますよね。

平本選手 はい。自分のSNSもとんでもなくさせる自信あります。

――誰かが久保優太選手を和製ミルコ・クロコップって言ってましたけど、平本選手のほうがそうだなと思いますけどね。

平本選手 いや、僕はミルコというよりコナー・マクレガーで(笑)。

――失礼しました。久保優太選手の戦い方とか気になりますか? K-1のストライカーからMMA。

平本選手 「(K-1出身の)俺たち強いでしょ」っていうのはありますね。でも自分が久保優太と戦うとなっても脅威とは全く思わないですけどね。

――同じフェザー級として。

平本選手 はい。久保優太はぜんぜん相手じゃないなと思います。YA-MANのほうが手ごわいかな。

――YA-MAN選手、倒れなかったですね。以前このサイトでインタビューした時「この男の試合にハズレ無し」というキャッチフレーズを付けたほどでした。

平本選手 仮に、YA-MANと久保優太やったら、久保優太キツいんじゃないかなと思うんですけどね。

――どうですか、YA-MAN選手のにじほさんのクダリ。

平本選手 あ。あれ面白くないからやめたほうがいいですよ(笑)。

――そう言う人、多いですね(苦笑)。

平本選手 せっかくあんな素晴らしい大会が終わったあとに、いつまであのネタ引っ張るのか。あれキャバ嬢の売名にしかなってないじゃないですか。あれで結ばれることは100パーないわけだし、結ばれるわけないからああいうふうにしているわけじゃないですか。ホントに結ばれるんだったらあのキャバ嬢も協力しないですからね。

――でも、あの選手も境遇で苦労しています。

平本選手 あいつは1回シメたと思うと何回もやるんですよ。「底辺からやって来ました!」みたいなマイク。一時期毎回やっていたじゃないですか。

――そうですね。なんであんなに仲悪いんですか?

平本選手 いや、仲悪くないですよ。向こうが勝手に思ってるだけです。

――なんか因縁あるのかなと思ってました。

平本選手 僕は勝ったんで因縁はないです、勝ったんでもう許してます(笑)。

――では平本選手が次RIZINでどういう景色をファンに見せてくれるか、ですね。

平本選手 もう無敵ですよ。鈴木千裕をKOして失神してるところを「大丈夫か?」って起こしてあげたいですね。「寝てたけど覚えてるか?」って。

――打ち合いには自信持っている、と。

平本選手 はい。前に鈴木千裕とやった時と今は全然違います。あいつを沈めるイメージを毎日、あの試合終わってからずっと考えています。あいつを沈めたいですね。

――ところで入場曲。僕は『TRAIN-TRAIN』が好きなんですけど、どうでしょうか。

平本選手 あれはもう学生時代のなんで(苦笑)。

――ブルハはもうやめたんですか?

平本選手 あんまり気合い入らないんですよね、いい歌だなと思って逆にしんみりしちゃうんですよ。ブルーハーツは元気なときよりも元気ないときに聴きたいですね。

――今日は答え合わせができました、ありがとうございます。

平本選手 ありがとうございました。あ。妻です(と紹介される)。

(※取材時は榊原社長の記者会見を見る前。掲載は見てからになります。@久田将義 写真@菊池茂夫)