あの「伝説の路上」で生まれた 決して逃げない覚悟 「天才」総合格闘家・朝倉海選手(YouTuber)

試合までは本当に悔しい思いをしていました

――次の試合は、やはり大晦日のダイレクトリマッチ(堀口恭司選手との)しかないですよね。RIZEで那須川天心選手が「武尊選手とK-1運営に言いたい。早くやりましょう」と言うような事を言っていました。「凄い試合が日本でも起きている」とも言っていました。海選手vs堀口選手の試合を意識していると思われます。

海選手 大晦日はタイトルマッチを確実にやるみたいなことは伝えられてるので、それはやるんですけど、その前の10月にRIZINの大阪大会があります。僕はできなくはないので、意味のある闘いならやってもいいのかなと思ってます。

――『RIZIN CONFESSIONS』で石渡伸太郎選手とか扇久保博正選手が「僕らよりは上にいってることを認める」っておっしゃってましたけど、そのへんの自分の位置づけみたいなところはどうですか?

海選手 堀口選手に勝ったから周りからの評価は上がったかもしれないですけど、タイプが違ってやりづらかったりもあるし、四天王といわれてる選手たちは本当に強い選手なので、堀口選手に勝ったような勝ち方ができるかといったらそうでもないかなっていう。簡単に勝てるとは思わないです。

――恐らく、大晦日に行われるであろう、再戦堀口戦が実は本当の勝負になると思います。

海選手 そうですね、次が勝負ですね。前回は堀口選手も甘く見ていた部分があると思うし、研究されてるというのがわかったうえで闘うので、前回みたいな勝ち方はできないなと思っています。とはいえ大晦日まで3ヶ月ぐらいしかないじゃないですか。

そこまでスタイルを変えることもできないし、僕は自信がありますね。堀口選手の攻撃パターンを読んでるんでそこを変えることは難しいと思うし。実際、今回は1分ちょっとでKOできたんで、ホントはもっといろんな作戦を立ててて、まだ出してない作戦がたくさんあるんで、それを温存して次に臨めるので勝つ自信はありますけどね。

――前回の試合は海選手のツイッターに「まだ早い」みたいなリプライがたくさんあって、でも兄弟で「勝つ」っておっしゃっていて、有言実行でしたね。

海選手 ほとんどの人が僕が勝てないと思ってましたし、KOで勝つなんて思ってた人はほぼいないと思うんですよ。批判の声というか、まだ早いみたいな声って僕にも届いてたし、試合までは悔しい思いをしてたんですけど。それでムカついたりっていうことではなくて、純粋に実績を比べたときに、堀口選手がいままで積み上げたものの偉大さもわかってたし、そう言われても仕方ないと思ってましたし。ただ俺はホントに試合の当日に勝ってひっくり返すしかないっていう、試合まではずっとその思いでしたね。

――鬱屈したものがあったっていうことですか?

海選手 そういう声は届いてたので、自信はあって勝てるとは思ってるんですけど周りはそうは思ってない。いろんな人に「次の試合どうなの?」って言われたとき、「俺は勝てるよ」って言っても笑われてるような感じというか、信じてもらえてない感覚がずっとあって、やっぱりみんな難しいと思ってるんだなっていうのが。

――勝ち方もすごかったっていうのがありますね。

海選手 僕が、そういう思いをすべてひっくり返すには誰にも文句言わせない勝ち方をしようっていう。

――世界が驚愕しました。

海選手 そのために毎日ベストを尽くしましたし、その日まで最善を尽くして毎日過ごしてましたし。当日もベストを尽くしたので結果的に勝つことができたんですけど。