あの「伝説の路上」で生まれた 決して逃げない覚悟 「天才」総合格闘家・朝倉海選手(YouTuber)

――僕も格闘技大好きなのですが、海選手の試合を見ていて久しぶりに声をあげましたね。堀口選手のやられ方がちょっと衝撃というか。さんざん聞かれてると思うんですけど、あれは計画どおりのことをやったっていう感じですか?

海選手 そうですね。

――計画立てても、なかなか実行できないじゃないですか。どういうふうにして克服していったんでしょうか。

海選手 ホントに細かいところまで分析して、癖を読んだり、動きのパターンを読んだり。それで相手の動きをイメージしてたのと、それを実行するための反復練習、勝てるだけの練習をしてしっかり準備できて、自信を持ってリングに上がれたことが一番の勝因だと思います。

――試合前の表情がアップになりましたけど、あのときは燃えてるでも下がっているわけでもなく平常心だったんですか?

海選手 平常心ですね。いたって冷静で。作戦どおりに試合しようっていう、ただそれだけでした。

――よく「覚悟を決める」とおっしゃってます。

海選手 リングに上がるときはいつも覚悟は決めてるんで。どうなってもいいって思える覚悟ですね。

兄貴との路上のスパーで「殺される」と思いました。あの時に覚悟を決めることが出来ました

――KAI Channelでデビュー前の、お兄さんとの路上でのスパーリングというか喧嘩のような動画をあげていました。あれで初めてグローブ握ったのですか?

海選手 そうですね、初めてグローブ握りました。

――ビックリしました。僕が「海選手は天才じゃないかと思った」ってお兄さんの未来選手に言ったら「天才だと思います」って言っていました(その時のインタビューはこちら https://tablo.jp/archives/14994)。

海選手 自分でもすごいと思いますね。

――そうですよねー……。

海選手 正直、自分にそういう才能があると思ってなくて、いざやったらできたみたいな感覚なんですよ。

――初めてなのにパンチ出してましたよね。

海選手 小学生の頃に少し空手の経験があって、それを覚えてる部分はあったと思うんですけど。咄嗟に避けられたり出せるのは本能というか自然でした。考えてやってたわけじゃないです。自分でも驚きました。

――怖かったですよね。

海選手 怖さはあったんですけど、それこそあのときから覚悟を決めることができてたというか。あの瞬間って初めて死を覚悟した瞬間というか。「ヤバい、殺されるな」って思ったんですよ、避けないと殺されるとか、見ないとヤバいっていうのがあって(「殺されるかと思った」動画がこちら https://youtu.be/7nYylyRCsQs)。

――ホントにあの路上が原点なんですね。

海選手 あの兄貴がいて、その弟だからこういうメンタルの強さが備わったのかなと思います。

――未来選手もDNAって言ってましたね。その腹の括り方はあの路上が……。

海選手 始まりですね。僕も路上でケンカすることがあって、そういう経験もあるかもしれないですね。