新型コロナ騒動で吉本興業は全劇場封鎖 「収入源を絶たれたわけで…これから先どうなるんだろうって」 芸歴20年目グランジ・大さんの絶望と希望
――ただ、吉本興業は自分の箱を持っていますよね。
「吉本は、若手だったら∞大ホール、東京本社の総本山のルミネ・ザ・吉本。あと幕張イオンモール劇、大宮のラクーン劇場ですね」
――東京近郊だけでそれだけあるのは強いですね。
「でも、それも全部閉鎖です。メドは10日間と言われていますが、10日後もやるのかっていうのは僕らも全然分からないですし」
――やはり、精神的に来るものってありますか。
「めちゃくちゃあります(苦笑)。本気で色々考えます、芸歴20年で。テレビの仕事とかがあれば、まだ明るくやれたと思うんですけど、やっばり目の前の収入源がなくなった時に、これだけ大変なら、これから先どうすんのかなって正直思っちゃっていますね。今回はもう辞めようかなって思っている奴はいると思います」
――大さんが考える、売れていく芸人像というのはどいうものでしょう。
「まず、面白いネタがあって、ネタでテレビに出て。ネタ以外にもMCとかの絡みでテレビに出ていくっていうのが一般的な流れじゃないですか、だから劇場がなくなるっていうのは相当つらいですね。
あと、やっぱ売れていなければお金にならないんですれど、目の前にいるお客さんがいて、それで笑いが取れればアドレナリンになるんで、金がなくても生きていけるんですよ。今も無観客でも配信とかもやっているんですけど、新鮮な気持ちになるんですけど、意味が分からなくなってくるんですよ(笑)」
――芸人さんしか分からないものがありますよね。目の前にお客さんがいて、笑ってくれる・笑ってくれないでは……。
「全っっ然違います!(笑)。まず、どこを見ていいかわからなくなるんで。いつもだったらお客さんが笑って、笑い終わるのを待ってというのがあるんですけど、無観客でやっていると、テンポから何から何まで、型というか投球ホームが崩れてきますね」
――と、なると、お客さんのありがたさも逆に染みるという……。
「いやもう、神様ですね(しみじみ)。やっばお客様あっての芸人だと、皆、再認識しているんじゃないですかね」
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